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この単純な事実から重要なことが分かります。

ユーラシア大陸を見ると、ヨーロッパはその西端、日本はその東端(というか、さらに東の海域)に位置しています。ロシアはどうかというと、その真ん中です。

ロシアが歴史上、その西側に隣接するヨーロッパの影響を強く受けてきたのと同様、ロシア語も、ヨーロッパ諸言語に大きな影響を受けながら、つくられました。

では、東に位置する日本(あるいは、中国、朝鮮…)との影響関係はどうだったのでしょう?

同じアジア系のモンゴルについては、「タタールのくびき」という歴史的事件が有名です。1240年頃から約240年にもわたって、ロシア人はモンゴル人の支配下にあったので、当然、モンゴルの文化的影響を受けています。

でも、ロシアと東アジアの関係については、(日本では)ほとんど話題になりません。ロシアと日本の交流が歴史の舞台(つまり、文献としての記録)に登場するのは、なんと18世紀になってからです。

では、もっと古い時代に、ロシア人と日本人(あるいは、スラヴ人と縄文人・弥生人)の交流は無かったのでしょうか? そして、言語の影響関係は生じなかったのでしょうか?

日本は島国とはいえ、大陸からの多くの渡来人がやって来ています。日本語が中国から漢字を取り入れ、また、韓国語と文法がよく似ているのは言うまでもありません。

一方、ロシア語由来の日本語というと…
イクラ(икра)、セイウチ(сивуч)、コンビナート(комбинат)、ノルマ(норма)、インテリゲンチャ(интеллигенция)、カンパ(кампания)、アジト(агитпункт)、など、ネットで調べた限り、10語に満たない結果に。
ちなみに、イワシ(иваси)は、日本語からロシア語に入った言葉です。

でも、これだけ…? いいえ、私がいろいろなルートを探って調べたら、驚きの結果になりました!!

ですが、それは別の機会にお話するとして、(語彙の類似性はともかく)言葉の構造(文法)を見る限り、ロシア語と日本語には、共通点がたくさんあります。

ロシア語はもちろん、ドイツ語、フランス語、イタリア語、スペイン語、英語などと似ています。
が、控えめに言っても、それに匹敵するくらい、ロシア語と日本語は似ています。

「ロシア語はヨーロッパ諸語と日本語の中間」のような言葉なのです。

逆に言うと、ヨーロッパのそのまた西に位置するイギリス発祥の英語は、(イタリア語やフランス語と比べて)日本語からは「はるか遠くの」言葉。日本人が英語で苦労するのも、納得できますね。

Russian

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