ロシア語は、言語学的には、「インド・ヨーロッパ語族」(印欧語族)に含まれます。
印欧語族は、Wikipediaではつぎのように分類されています。
- アナトリア語派
- トカラ語派
- 古代バルカン諸語
- ヘレニック語派
- アルバニア語派
- ケルト語派
- イタリック語派
- ゲルマン語派
- バルト・スラヴ語派
- インド・イラン語派
- アルメニア語派
バルト・スラブ語派はバルト語派とスラブ語派に分かれ、
バルト語派はさらに、
- 東バルト語群(フランス語版) – リトアニア語、ラトビア語
- 西バルト語群(フランス語版)+ – プロシア語など。現在ではすべて死語となっている。
スラブ語派はさらに、
- 東スラヴ語群 – ロシア語、ベラルーシ語、ウクライナ語
- 南スラヴ語群 – 古代教会スラヴ語+、スロヴェニア語、セルボ・クロアチア語(セルビア語、クロアチア語、ボスニア語、モンテネグロ語)、ブルガリア語、マケドニア語など
- 西スラヴ語群 – ポーランド語、チェコ語、スロヴァキア語、ポラーブ語+、カシューブ語、上ソルブ語、下ソルブ語など
のように分類されます。
英語、ドイツ語、オランダ語や、フィンランド語をのぞく北欧語は、ゲルマン語派です。
フランス語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、ルーマニア語は、これらの直接の祖先のラテン語とともに、すべて、イタリック語派に含まれます。
つまり、ロシア語は、英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語とは親戚関係にあるわけです。
これらすべての印欧語族の共通の祖先は、インド・ヨーロッパ祖語(印欧祖語)といいますが、これは実在が確かめられた言語ではなく、言語学上の一定の方法によって「復元」された、想像上の言語です。
では、印欧祖語がどれくらい昔の言語で、それがどのように変化して現代の言語に至ったかについては、2つの仮説があります。
- 「クルガン仮説」:印欧祖語は6000~8000年前に遡る
- 「アナトリア仮説」:印欧祖語は8000~9500年前に遡る
(下記、Wikipedia>インド・ヨーロッパ語族)
インド・ヨーロッパ語族に属する諸言語の起源は印欧祖語であると考えられている。印欧祖語の分化と使用地域の拡散が始まったのは6,000年前とも8,000年前とも言われている。その祖地は5,000–6,000年前の黒海・カスピ海北方(現在のウクライナ)とするクルガン仮説と、8000–9500年前のアナトリア(現在のトルコ)とするアナトリア仮説(英語版)があるが、言語的資料が増えた紀元前後の時代には、既にヨーロッパからアジアまで広く分布していた。
インドヨーロッパ(印欧)語族の起源に決着か?:http://blog.livedoor.jp/science_q/archives/1845070.html
Nature誌記事:http://www.nature.com/nature/journal/v522/n7555/full/nature14317.html#figures